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新富津漁協が初栄冠 ノリ不漁からの逆転劇 全国牡蠣-1グランプリ2026

2026/5/1 5:00 (5/5 9:43更新)
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 日本一の牡蠣(カキ)生産者を決定する「全国牡蠣-1グランプリ2026」(全国牡蠣協議会主催)の加熱の部で、新富津漁業協同組合がグランプリを受賞し、同漁協の関係者らが30日、県庁を訪れ、熊谷俊人知事に優勝を報告した。同漁協では温暖化や食害の影響でノリの不漁が続き、2018年度からカキの養殖を開始。千葉ブランド水産物「新富津漁協江戸前オイスター」として認定も受け、同グランプリに挑み続け、3度目の挑戦で初の栄冠に輝いた。

(石井敏之)

 同漁協では、温暖化やクロダイ、アイゴなどによる食害の影響でノリの生産量が減少。収入減を補うべく、ノリの裏作として、18年度からカキの養殖に乗り出した。

 養殖を担当する同漁協指導部の浅倉正信主任(49)によると、同漁協ではかごの中でカキを育てるシングルシード方式と呼ばれる手法を採用。ホタテ貝などの貝殻を付けたロープで養殖する一般的なカルチ方式と比べ、非常に手間がかかるが、肉厚で大きな貝柱と濃厚なうまみが特徴という。同漁協ではかごに付着するフジツボなどの汚れをとるため、毎月かごを引き上げ、殺菌した海水で清掃するなど衛生面にもこだわって育ててきた。

 ノリの不漁に苦しむ同漁協を支援すべく、県では23年度に「新富津漁協江戸前オイスター」を千葉ブランド水産物に認定。養殖に必要な機材整備の補助などをしてきた。

 同グランプリには過去2回挑戦し、これまでに生食用の部などに出品するもグランプリには届かず。本年2月27、28日に東京都の豊洲市場で行われた第3回大会では、加熱の部シングルシード方式部門に出品し、初めてグランプリを受賞した。

 30日の報告会で小泉敏代表理事組合長(71)は「今回の受賞を励みにより一層、安全でおいしいカキの生産に努め、水産業や地域の発展に貢献したい」と優勝を報告。熊谷知事に自慢のカキを振る舞った。熊谷知事は「ノリの養殖が厳しくなる中、ピンチをチャンスに変えてグランプリを受賞したところがすばらしい。濃厚でオンリーワンの味」と舌鼓を打った。