メインコンテンツに移動

小池栄子、“犯罪被害者支援”を描く作品への責任「勢いでは乗り切れない」 バディ役の北香那は成長を実感「新たな一歩を」【インタビュー】

7月7日スタートの火9ドラマ『さよならノワール』より (C)フジテレビ

 フジテレビの7月7日スタートの火9ドラマ『さよならノワール』(毎週火曜 後9:00)で主演を務める俳優の小池栄子と共演の北香那がこのほど、同局で行われたドラマの囲み取材会に出席。事件の被害者に寄り添い、再び人生を歩むことを支える「犯罪被害者支援室」を題材としたドラマを制作する上で心がけていることや、本作を通じて視聴者に伝えたいことなどを語った。

【写真】メガネ姿がイイ…新ドラマで心理学者役を熱演する北香那

 今作は警視庁西池袋署に新設された犯罪被害者支援室所属の元刑事(小池)と心理学者(北)が、犯罪被害者や遺族らが再び人生の歩みを進めることができるように寄り添い、初動としての支援をしていく警察ヒューマンドラマ。

 また、犯罪被害者支援室という実在する部署にスポットライトを当て物語を紡ぐのは、稀代の脚本家・井上由美子。さらに演出は、井上と『きらきらひかる』(1998年、フジテレビ系)などでタッグを組んできた河毛俊作が担当する。

――それぞれの役どころについて教えてください。

小池:あまり笑顔のないクールな役。今も刑事課のみんなとちょっと連携を取りながら、被害者を取り巻く家族や、犯罪被害に関わる全ての人たちに対して寄り添いながら向き合うということをやっている人です。

自分の中の闇と言いますか、傷を負っている部分が、北香那ちゃん演じる絵梨子と触れ合うことによってドラマの中でちょっとずつ雪解けしていく、徐々に柔らかくなっていくという役どころでもあります。

北:心理士役ですが、正しいと思ったことに対してすごく突き詰めるタイプです。しかし、時に間違ってしまう。間違っているんだけど、それに気づくのが難しい。ちょっと不器用でまっすぐな役だと思っています。

――今回、監督を務めるのは小池さんが主演を務めたドラマ『新宿野戦病院』の河毛俊作氏です。演じるにあたり監督から何か要望はありましたか?

小池:新宿野戦病院とはまた全然キャラクターも違います。正直、野戦病院の時はもう常識を知らなくても突っ走れるような、はっちゃけた役だったんですよね。

でも、井上由美子先生の脚本は勢いでは乗り切れない。わかりやすい刑事ドラマに仕上がりそうなところを丁寧に、『人間の気持ちは一緒くたに表せない』という部分を演出していただいています。私にとっては難しい挑戦ですね。

北:人との距離感、パーソナルスペースの取り方がすごく苦手だから、ずけずけと入り込んでいこうとするところを途中で気づかされる。河毛さんからは、素直ではあるんだけど、その間違ってしまう部分っていうのが可愛らしく見えたらいいなと。そこはチャーミングな雰囲気や、少しドジっぽい部分を意識しながら演じています。

――お互いの印象について教えてください。

小池:めっちゃかわいいです。キャラクターもピッタリですし。基本的にはトーンが低めのドラマなので、絵梨子がいるだけで現場が明るくなりますし、(北さんが)本当にお芝居が好きで、一緒にやっていて勉強になることもあります。今回は『雰囲気で乗り切っちゃ絶対いけないよね』ってみんなで話し合いながら撮影しています。扱っている題材もセンシティブなものなので、そこをすごく話し合える関係性が作れて、とても頼れますね。

北:バディのお相手が(小池)栄子さんで本当によかったなと思っています。演じる中で、迷ったり、ちょっとした違和感みたいなものがあったりするとき、今までは、あまり突き詰める勇気がなかったんです。成立するならそっちの方がいいのかなとか、こう、自分の中の迷いを誰かに話すってことが正直ありませんでした。

だけど今回、お相手が栄子さんなので、なんでも相談できる。自分の中ではすごく新たな一歩をこの作品で進めた感覚があります。それは本当に皆さんのおかげだなと思っています。突き詰めることって大事なことだなと。本当に思いました。

――先ほど、『勢いでは乗り切れない脚本』だとおっしゃっていましたが、脚本の印象と面白いなと感じる部分をそれぞれ教えてください。

小池:このチームが進むべき道の余白を井上先生が書いてくださっている気がしています。『何通りもやり方はある』と。そのように試されている感じがします。『この本を私は預けましたけど、あなたたちはどの道でラストシーンまで持ってこうとしていますか?』と言われている気がしています。面白くするのも、つまらなくするのも、監督をはじめ、私たち役者のやり方次第なんだろうなと。だから諦めちゃいけない本なんですよね。頭が痛く、難しくなりますけど、やりがいは感じます。

北:キャラクターが本当に多種多様で、視聴者としてもすごく面白いです。刑事課の方たちの芝居を見ているのも面白いです、自分が演じる側ではあるんですけども、絵梨子じゃないけど、少し研究している気持ちにもなってきます。

――犯罪被害者支援室というものを、作品を通してどのように感じましたか?

小池:「そういう部署があるんだ」ということを、お話いただいた時に思いました。監督が、犯罪被害者支援室がやることは、「傷を負った方々のまず止血をすること。それを大事にしてください」と。決して外科的手術をするわけじゃなくて、これ以上血を流さないために私たちが寄り添うということだと思うんです。だから私は、この作品を通して、そういったことを皆さんに知っていただく。誰に相談していいかわからないっていう方々が世の中たくさんいらっしゃると思うので、少しでも背中を押せるようなものになったらいいなと思いますね。

北:私はこれまで犯罪被害者支援室というものをよく知らなかったですし、カウンセラーというものに対して、若干無機質なイメージを持っていました。ただ、この作品に携わっていく中で見えてきたのは、フラットであることが正解ではなくて、多少自分の中から生まれるそういう苦しみとか悩み、人間味のようなものがないと、誰かの痛みに寄り添うって難しいんだろうなと思いました。この作品の面白さはそれぞれが何かを抱えていることだと思うんですよね。"